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一人暮らしを始めるなら、同じように暮らしている人が多い街が気になるかもしれません。
ただ、「一人暮らしの世帯が多い」と「若い人が多い」は、同じ意味ではありません。一人暮らしには学生や若い社会人だけでなく、中高年や高齢の人も含まれます。
TOKYO WHEREでは、国勢調査から駅周辺の世帯人員構成と年齢構成を別々に集計しています。この2つを合わせて見ると、「一人暮らしが多い街」という言葉だけでは分からない違いが見えてきます。
世帯の割合と、人の割合は分けて読む
まず、2つの数字が何を数えているかを整理します。
| 指標 | 数えていること | この数字だけでは分からないこと |
|---|---|---|
| 一人暮らし世帯の割合 | 一般世帯のうち、1人で暮らす世帯の割合 | その人たちの年齢 |
| 20代の割合 | 年齢が分かっている人口のうち、20〜29歳の割合 | その人たちが一人暮らしかどうか |
例えば一人暮らし世帯が60%でも、住民の60%が一人暮らしという意味ではありません。
10世帯のうち6世帯が1人、残り4世帯が3人で暮らしている例なら、一人暮らし世帯は60%です。一方、住民は合計18人なので一人暮らしをしている人は住民の約33%になります。これは数字の読み方を説明する仮の例です。
世帯を数えた割合と、人を数えた割合では分母が違います。ここを分けておくと、街のデータを読み違えにくくなります。
西千葉と千葉では、一人暮らし世帯の割合が近くても年齢構成が違う
掲載データから、西千葉と千葉を比べてみます。
| 駅周辺 | 一人暮らし世帯の割合 | 20代の人口割合 | 65歳以上の人口割合 |
|---|---|---|---|
| 西千葉 | 65.1% | 18.3% | 23.1% |
| 千葉 | 65.6% | 14.7% | 19.5% |
出典は2020年10月1日時点の国勢調査です。TOKYO WHEREが、駅の代表点から半径800メートル以内に代表点がある町丁目を選び、世帯数・人口を合算しています。徒歩800メートル以内の住宅を数えたものではありません。
一人暮らし世帯の割合は、どちらも約65%。この数字だけなら似た位置づけになります。
一方、採用した集計範囲では、西千葉は千葉より20代の割合も65歳以上の割合も高くなっています。若い人と高齢の人の割合が、同時に高くなることもあるわけです。
ただし、この表から「西千葉の一人暮らしは若い人が中心」とまでは言えません。年齢別に一人暮らし世帯を数えた表ではなく、2つの異なる集計を並べているためです。
一人暮らしが多くても、部屋が見つかりやすいとは限らない
一人暮らし世帯の割合は、その地域に暮らしていた世帯の構成を示します。現在募集中のワンルームの数や、自分の予算に合う部屋の数を表すものではありません。
家賃が安いか、外食先が多いか、夜でも買い物ができるかも、この数字だけでは判断できません。
一人暮らしの候補として街を見つけたら、次に確認するのは自分の生活に必要な条件です。
- 希望する間取りの家賃が予算に合うか。
- 職場まで無理なく通えるか。
- 帰宅する時間に買い物や食事を済ませられるか。
- 駅から住みたい住宅街まで毎日歩けそうか。
人口や世帯のデータは、候補の街を知るための材料です。実際の部屋探しや下見と合わせて使ってください。
20代が多い街が、自分に合う街とは限らない
同世代の人が多い地域に関心があるなら、20代の割合は一つの手がかりになります。ただ、それだけで友人を作りやすいか、近所付き合いがどの程度あるかまでは分かりません。
同じ20代でも、休日に外へ出かけたい人と、自宅で静かに過ごしたい人では街に求めるものが違います。年齢構成だけで候補を決める方法は、静けさや生活時間を重視する人には十分ではありません。
在宅勤務をするなら平日昼間の音、帰宅が遅いなら夜の道や店の営業時間など、自分がその街で過ごす時間帯を確かめるほうが、住んだ後の生活を想像できます。
また、65歳以上の割合が高いことから、長く住み続けている人が多いと断定することもできません。年齢の統計は、居住年数を示す統計ではないためです。
細かい順位よりも、街の特徴を知るために使う
今回の集計では、町丁目を丸ごと含めるか、丸ごと外すかで対象を決めています。そのため、駅の周りに引く円の大きさを変えると、割合も変わります。
一人暮らし世帯の割合が1ポイント高いだけで「こちらのほうが一人暮らしに向く」と結論づける使い方には合いません。表に小数があっても、その差のすべてに生活上の意味があるわけではありません。
調査時点にも注意が必要です。ここで使っているのは2020年のデータで現在の住民構成をそのまま表すものではありません。
「一人暮らし世帯が多い地域なのか」「年齢構成はどうなっていたのか」を知り、家賃・通勤・実際の街の様子へと確認を進める。その順番で使うと、数字を街選びにつなげられます。
出典と集計方法
総務省統計局「令和2年国勢調査 小地域集計」の世帯人員別一般世帯数と年齢別人口をTOKYO WHEREが加工して作成。
町丁目の位置は同調査の境界データ、駅の代表点は国土数値情報の鉄道データを使用しています。年齢割合は年齢不詳を除く人口を分母とし、使用する値が秘匿された町丁目は集計から除外しています。千葉は両集計で1町丁目を除外。詳しい出典と加工条件は各駅の街データに掲載しています。
写真の出典・利用条件
写真:Mister0124 / 西千葉駅・北口(Wikimedia Commons) / CC BY-SA 4.0。
原写真:JR Sobu-Main-Line Nishi-Chiba Station North Exit.jpg
サイズ変更・WebP変換・トリミングと、表示時の暗いオーバーレイを適用しています。加工後の写真も上記の利用条件で提供します。
記事作成:TOKYO-WHERE運営/公開日:/更新日:
